「TRAIN SUITE 四季島」1泊2日春〜秋コース④

四季島

塩山駅でのお出迎え

四季島での最初の下車観光となる塩山駅の下り線(1番線)に到着いたしました。この塩山駅では

松本方面に四季島の乗客専用の臨時改札ならぬ臨時のゲートがあります。

塩山駅の四季島専用改札!?

もちろん、このゲートは四季島に乗車する人しか通過することができません。また、この1泊2日では改札を通ることがありません。途中下車する全ての駅では、臨時改札に四季島のクルーがお出迎えしてくださり、顔パスで入出場することができます。このような豪華列車に乗車することもあり、それなりの正装が必要になるためクルーも誰が乗客なのかがわかりやすいのでしょうか。自分の場合は若いガキが1匹紛れているから簡単に覚えられていたと思います(笑)それほど、四季島には若い人が乗ることが珍しいことなんでしょう。

このゲートを出ると盛大な歓迎を受けることになります。日頃では受けることのない歓迎に、自分は貴族や有名人になった気分になったのではないのかという錯覚に陥りました。また、和太鼓の演奏による歓迎も受けつつ、駅前に駐車されている専用バスに乗車することになります。塩山駅からはこのバスにて昼食会場に行くことになりますが、このバスも普通の観光バスではない豪華な内装になっていました…

武田信玄とゆるキャラのお出迎え

塩山駅からは富士急行山梨バスが運行する「GRAND BLEU RESORT」(グランブルーリゾート)に乗車することになりますが、日本では珍しい革張りシートになります。

日本では革張りシートのバスにあまり乗ることはありませんが、イギリスのコーチ(高速バス)の「National Express」という会社は皮張りシートでこのバスによく似ています。皮張りシートは好き嫌いが分かれますが、個人的には好きでJALのJシートの革張りシートは良いことづくめのシートになっています。

四季島専用?バス
豪華な座席
革張りシート
イギリスのコーチ(高速バス)

このバスの座席数は36席で、最後尾にはお手洗いもあるバスになっています。最初に乗車したときはこんなにも豪華なバスまであるんだと拍子抜けしました。このバスでは1番後ろの座席になりました。おそらく、1番後ろでもきびきび動くことができるから後ろになっていたのかもしれませんが、とてもゆっくりすることができたのはよかったです。

この「GRAND BLEU RESORT」は左後ろから見上げると富士山が描かれていることを後からソムリエさんに教えていただきました。

この塩山駅からはソムリエさんがバスに同乗し、これから観光する山梨県や甲州市のワインの歴史などの事前学習を車内にて説明いただきました。

笛吹川温泉「別邸 坐忘(べってい ざぼう)」

本日の昼食会場となる「別邸 坐忘(べってい ざぼう)」に到着いたしました。ここまで来ると自分は何をしているのかわからないほどの空間へ来てしまったと感じてしまいます。昼食は和食とワインの組み合わせになります。

食事ごとにセレクトされたワインと食前酒

宮光園(みやこうえん)

昼食後はまたバスに揺られ、日本のワインの発祥の地と呼ばれている「宮光園(みやこうえん)」(明治10年(1877年)設立)へ向かいます。塩山での「深遊探訪」では、日本のワインを巡る行程になります。この宮光園は皇族の行啓、行幸で訪れたと言われる場所になります。そのため、天皇しか使用することができない場所などもあります。それほど、明治時代にはワインは珍しく、価値のある飲み物であるということだったのでしょう。

主屋
大黒天様とワイン樽

宮光園の大黒天様は米俵に乗っているのではなく、ワイン樽に乗っているのが特徴であるということを教えてもらいました。主屋には当時のワイン造りやワインに関する資料が多く展示されていました。今回の観覧ではあまり時間がなかったので、再訪問したいと思います。

ルミエールワイナリー

次に、現在のワインの生産の中心である「ルミエールワイナリー」へ向かいます。ここではまず最初に葡萄畑を見学し、そのまま下りながら、実際の工場を見学しました。工場内は暗いため、あまり撮影する機会がありませんでしたが、当時から現代に至るまで製造方法の変化等をわかりやすく説明いただきました。

ワイナリーの葡萄畑
工場内の石垣造り

石造りの工場内は温度が一定に保たれているため、初夏の暑い甲府盆地の外気と比べたら、とても涼しくここから出たくないほどの快適性がありました。工場の作り自体は北海道の池田町にあるワイン城によく似ていました。

ワイン城(北海道池田町)
試飲(ワイン城)

ワイン城の売店で試飲を行いましたが、お店のおばちゃんが太っ腹でいっぱい飲ませてくれました(2人合計2000円ぐらいでグラス8杯)。そのため、お土産でたくさんワインを購入した思い出があります(笑)

ルミエールで醸造されたワイン
テイスティングのお供

ルミエールではソムリエによるテイスティングの講座が併設のダイニングにて行われました。ワインごとの風味や味の違いについては少しはわかるようになったのではないかと思いましたが、お客様や食事に合うワインをセレクトするレベルになるには相当な努力と時間が必要になると感じました。そのため、昼食時にいただいた食事とワインが違和感なくいただくことができたのも、ソムリエの力と思いました。せっかく、お酒を楽しむためにもワインについてももう少し勉強したいと思いました。

その後は短い時間でしたが、お店でワインを購入する時間がありました。訪問時期が良かったため、甲州市が行っていた「Pay Pay」の20%還元だったおかげで大変お得なお買い物もすることができました。

まとめ

これで、最初の「深遊探訪」となる塩山での観光が終了し、塩山駅へ戻ります。1つの場所に長く滞在するのではなく、いろいろな場所に転々と回る日本らしいツアーだと感じました。私自身は普段から旅行は個人で全て手配して行くことが多いため、このようなバスツアーみたいなものに参加するのは修学旅行以来になります。これはこれで何も心配することなく、お気楽に行くことができるのは良いと思いました。

帰路のバスでは勝沼ぶどう郷駅を通過しているE353系特急あずさ33号を偶然に撮影することができました。あの車両のグリーン車よりもさらに快適で豪華な車両に乗り、旅行をしていることをようやく実感してきました。

特急あずさ33号(勝沼ぶどう郷駅通過)
行き先掲示板(塩山駅)

塩山駅の行き先掲示板には「TRAIN SUITE 四季島」と表示がされていました。この表示を見て乗れる人は参加者しかいないのに、わざわざこの演出を行っているということはJR東日本が本気でこのクルーズトレインに取り組んでいる現れということなんでしょうか。

四季島はお昼とは異なり、発車は2番線からということでした。これはお昼に我々が下車後、竜王の車両基地に回送され、車両や客室の清掃やベットメイキングを行い、また塩山駅に戻ってくるときに下りの1番線に入線することができないため、この2番線に入線することになっているのでしょうか。

これにて、山梨県塩山での「深遊探訪」は終了となりますが、とても濃い観光となりました。普段では見ることができないところや経験することができないことが体験できるのが、この「深遊探訪」ということに気づかされました。また、訪問先でワインなどを試飲することができるのが、個人的には良かったです。普段では車を運転することになるので、飲むことができませんが、今日はそのような心配は一切ありませんでした。

塩山駅を出発後はさらに西へ向かうことになり、次は日本三大車窓の1つである姨捨駅に向かいます。また、その道中ではお待ちかねの「」でのディナーになります。

ーつづくー

コメント

タイトルとURLをコピーしました