HC85系1番列車『ひだ4号』に乗ってきた

JR東海

新型車両『HC85系』デビュー

本日、2022年7月1日は「山形新幹線開業30周年」という節目の日になりますが、新しい車両が運行される日にもなりました。JR東海が運行する特急「ひだ号」に新型気動車『HC85系』がひだ1・4・10・17号にて運行されることになりました。(8月以降は2・15号もHC85系にて運行されます。)
「HC85系」のHCは「Hybrid Car」、85は先代の「キハ85」から技術革新した車両であることになっています。HC85系のデビュー関連についてはJR東海にて特設ホームページが作成されています。

ひだ4号に乗車(上り1番列車)

仕事の都合上、昨日はギリギリまで仕事をしていたこともあり、「ひだ19号」(高山駅22時49分着)で高山駅に来て、「ひだ4号」(高山駅8時00分発)に乗車する強行スケジュールになりました(笑)
今回乗車したのは「D3」編成になり、昨晩は3番線の隣に留置されていました。デビュー日に相応しい晴天になり、順光で車両がとても綺麗に光っています。

HC85系(高山駅)
2号車(モハ85-103)
HC85系ロゴ
LED表示

新しいロゴもとてもかっこいいですね。
LED表示になり、とても綺麗に表示されることになりましたが、アナログの行き先方向幕式の方は到着駅での幕回しなどの楽しみは無くなりました。

4号車(最後尾)
デビュー前夜
朝の高山駅
HC85系マークの行先掲示板
新旧ひだ号の風景

車内の設備

車内はまだ新車の匂いがしていました。
今回は普通車の指定席を購入しました。1ヶ月前に10時打ちで切符を購入しましたが、その時はおそらくグリーン席の窓側を購入することも可能でしたが、このオレンジ色の座席に座りたいと思い、1番列車は指定席にしました。
乗車してわかったことは下記のようになります。

HC85系とキハ85系の違い

・フットレスト廃止

・座席と通路の段差なし

・全席コンセント

・網棚の低層化

・列車が観光案内所


・フットレスト廃止
普通席の大きな変更点はフットレストが廃止されたことになります。キハ85系には普通席にもフットレストが設置されていましたが、HC85系ではグリーン車のみになります。乗車している間はフットレストが廃止されたことで不自由に感じることはありませんでした。フットレスト廃止され、座席下が空洞となったことで、足を以前よりも伸ばすことができるようになりました。N700系の普通席と同様の作りになっています。

HC85系(普通席)
HC85系(グリーン席)
キハ85系(普通席自由席)

・座席と通路の段差なし
キハ85系では眺望を良くするために座席と通路の間に段差がありましたが、HC85系ではこの段差も無くなりました。バリアフリーや高齢者など多くの人に利用してもらうことを前提にするため、このような変更は妥当かと思います。3号車には車いす対応の座席が設けられ、車いすのまま乗車することができる環境が整備されています。

3号車車いす対応スペース

・全席コンセント
キハ85からの大きな変更点は全席にコンセントが用意されていることになります。コンセントの口は肘掛けに設置され、N700S系と同じ肘掛けの作りとなっています。そのため、HC85の座席は座面の色が異なるなどはありますが、N700S系とほぼ同等と言えます。
・網棚の低層化
車掌さんからの案内で知りましたが、網棚が従来の車両よりも低めに設定されているらしいです。普通に立ち上がると、頭を打つことになります。(身長:170cmでも頭を打ちます。)網棚の底面が透明になっているため、座ったまま荷物が置いているのか確認することができるようになっています。

座席背面
背面机

・列車が観光案内所
今までの列車には沿線の伝統工芸品等を展示することはありませんでしたが、このHC85系の通路には展示されています。「四季島」や「瑞風」では沿線の魅力を伝えるために展示されていましたが、定期運行の特急列車に展示されるようになっているのは大きな変化と言えます。旅客運輸は沿線の住民や旅行客がいなければ成り立ちません。JRと沿線地域がこれからの観光について協議し、共同で観光客を呼び込もうとしている1つの形で結果ではないでしょうか。

岐阜団扇(1号車)
美濃和紙(1号車)
洗面台
1号車ドア
ハイブリッド車ならではの演出
ひだ1号高山行きとの離合(飛騨金山駅)

まとめ

新型車両となる「HC85」は車内の静寂性がとても高い車両でした。キハ85のようにエンジンを爆音で唸らせながら走行することはありませんので、静かな車内でゆっくり飛騨路に向かいたい人にはおすすめの車両と言えます。車両自体の横揺れ等に関しては少しは改善されているかもしれませんが、体感としては大きく変化したという感じはありませんでした。個人的な感想ですが、普通席でも従来車よりも快適に過ごすことができる車両となっていました。

HC85系1番列車『ひだ4号』に乗車してきましたが、とても快適でした。下り1番列車『ひだ1号』はおそらくほぼ満席であった様子でしたが、こちらの普通車の乗車率は6割ほどかと思います。全区間通して自席の隣には誰も来ることはありませんでした。(後ろ座席の人も隣の人が来ず。)
今のところは新型車両による運行は少ないですが、これから車両数は増え、キハ85系の置き換え完了はそう遠くないでしょう。南紀号としてのデビューも近直発表されることになるかと思います。また、大阪駅や富山駅にHC85系が入線するのはいつになるのでしょうか。(JR西日本管内で走行はまだなので当分はないのでしょうか・・・)

臨時列車として先頭車を複数連結したキハ85系を見ることができなくなるのは寂しいですが、HC85系が高山・飛騨の快適な旅行を演出してくれることを願っています。

ーおわりー

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